2月9日 徳島県吉野川市大会、中西圭三初登場!

特別番組・司会者今昔

昨日、目覚めた私に良い知らせと悪い知らせが届いた。







郵便受けを覗くと何と太田市大会の観覧葉書が入っていたのである。




だが直後、一抹の不安を抱き「のど自慢」のホームページを見た私に衝撃走る。







ああああ、やっぱりかぁ・・・


直撃コースだったもんなぁ・・・。




と言うわけで台風18号の影響で今週のNHKのど自慢はお休みでございます。余談であるが4日前は千ちゃんの誕生日。48歳になったそうです。おめでとう。


のど自慢の開催中止は兵庫県赤穂市以来6年ぶり(放送延期はままあるが・・・)。ちなみにこの年は赤穂市も含めて4ヶ所で中止になったので開催数が43ヶ所と少なかった。その内2ヶ所は翌年度、1ヶ所は翌々年度に開催された事から、おそらく来年はまた下関市で予定されるのではないかと思われる。


という事で、今回は特別番組『司会者今昔』でお楽しみください。




のど自慢・司会者今昔




昭和45年8月30日〜昭和62年4月5日

金子辰夫アナウンサー


ご存知ミスターのど自慢。
「のど自慢素人音楽会」から「NHKのど自慢」にモデルチェンジした直後は中西龍アナウンサーと言う別の方がやっていたのだが、ほどなくして登場したのがこの方。庶民的な風貌と親しみやすさで危機的状況にあった「のど自慢」を人気番組に押し上げた功績は大きい。
「休みの日は流行りの歌の歌詞を覚えていた」
「開催される県の数年前からの予選会リストを見て出場者の名前を覚えていた」
等々この努力の形跡を見ると、単に仕事としてでは無く真にのど自慢を愛していたと言っても異を唱える者はおるまい。他、出場者同士の結婚の仲人をした、出場者の子供の名付け親になった等、のど自慢に関するあらゆるエピソードには事欠かない。彼がいなかったら今日の微笑ましい光景は見られなかったであろう。
写真はスーツであるが、セーター(?)など今では考えられないラフな格好で司会をやっていた事もある。






昭和62年4月12日〜平成5年4月4日

吉川精一アナウンサー


人気を博した金子アナの後を継いだのがこの方。言葉がスラスラとまるで競馬の実況中継のような司会が特徴的だった。なんか出場者が歌っている時間以外はずっと喋ってたような印象がある。頭のキレの良さによるものだろうか。
平成17年度のチャンピオン大会にゲストとして招かれた時も「金子のおじちゃん」と書かれた出場者の子供からの手紙を指差し


ここ(おじちゃん)伸ばした方が良いんじゃない?
おじいちゃん


とツッコむ姿、老いて尚そのキレには舌を巻くしかなかった。






平成5年4月11日〜平成17年3月27日

宮川泰夫アナウンサー


平成初期から中期にかけて長期担当した方。丁度インターネットの普及と言う時代背景も重なり、のど自慢の司会者として印象が強いと語る人は多い(ちなみにのど自慢自体の公式HPが開設されたのは平成17年の9月ごろである)。
この時ステージの様子もバックセットから一組ずつ出てくる形式から、出場者席を設ける形式にモデルチェンジ。出場者の数を減らしトークの時間を少しずつ増やしていた時期、旧タイプの名残もあったか、ほとんどインタビュー無しで終わる出場者もいた反面、じっくりと2分ぐらい話し込む時もある緩急付けた司会が持ち味だった。また氏の担当時期に海外公演も実現。世界中で知られた顔と聞く。
非常に盛り上げの上手い司会者であったが時々盛り上がり過ぎて結果発表がギリギリになったり、逆に時間が余りまくってたりと時間配分が長短、極端ではあった。59分20秒ぐらいまでゲストが歌ってた高知県土佐清水市大会の畳み方はもはや芸術(笑)ちなみにこの回のチャンピオンは今の三山ひろしである。
丸くて小太りな体型から抱き付きやすかったのか写真のように合格者にやたら抱き付かれてたイメージ。






平成17年4月3日〜平成19年4月8日

宮本隆治アナウンサー


現時点で唯一の(?)低音司会者。
出場者には質問内容を事前に知らせるだけで、その後のやり取りは特に指示をしなかったと聞く。生放送主体の「のど自慢」では致命的な進行にも思えるがNHK退局後


NHKはリハーサルをやりすぎる。民放はリハーサルをしなさ過ぎる


と語っており、今考えると彼なりの新しい「のど自慢」を作ろうとしていたのかもしれない。私個人には非常に塩対応でそっけないイメージもあったにはあったんだが(笑)
2年間という短い期間ではあったが、その塩対応とは対照的に出場者は濃いメンツが揃っており、一世を風靡した「幸ちゃん」や反響の大きかった清水博正くんを輩出したのもこの時期、チャンピオン大会には強烈な印象を残した出場者を招く企画も行われた。






平成19年4月15日〜平成22年3月28日、平成23年7月10日〜8月14日、平成23年8月28日〜平成25年3月31日

徳田 章アナウンサー


後述するがある意味、のど自慢の危機を救った方。非常に落ち着いた声質で、1回目から力むことなくまるで何年も司会を務めていたかのような良い味を出していた。
彼を語る際は第1期と第2期に分かれる。
第1期はその落ち着いた雰囲気で出過ぎず引き過ぎずの絶妙なサジ加減が持ち味であったが、一度退いた後、後任の松本和也アナの病気降板で戻って来た第2期は多少余裕が出てきたようで出場者をいじって遊ぶお茶目で腹黒い(笑)一面も覗かせた。面白かったのは断然第2期の方である。
金子アナが司会を務めていた「ふれあい歌謡ステージ」でも後任の1人である(草津温泉は徳田アナ。伊香保温泉は吉川アナが担当)。






平成22年4月4日〜平成23年7月3日、平成23年8月21日

松本和也アナウンサー


初回からいきなり「来年、来月、来週」と珍言を言い放ったのを始め、所々噛んでたイメージがあるが言葉自体は聞き取りやすく盛り上げも非常に上手かった名司会者。それだけに病気降板は残念としか言いようが無い。続けていれば歴代でも上位に位置する名司会者になっていただろう。つくづく惜しい人材を失ったものである。






平成25年4月7日〜

田切 千アナウンサー


言わずと知れた現司会者。
初期はどうしようもないくらい下手で非常に先行き不安であったがメキメキと実力を付け今や名実ともに「のど自慢」の顔となり、かつてない盛り上がりを見せている。ツイッターなどの普及も要因の一つであろう。
合格者が抱き付く事も多く、気の置けない存在として皆に慕われているのが分かる。時間が押していても急かしたり話を遮ったりする事も無く、常に出場者を輝かせる事を考えている「出場者ファースト」の精神は金子アナ並だろう。慕われるのも頷ける。
これから何年務めるのかは分からないが彼の司会が見れなくなる日が来るのが非常に残念と思ってる方は多かろう。




「のど自慢」が面白いのは出場者だけでなく、出場者の魅力を引き出す司会者がいるからである。陰日向となり番組を盛り上げている彼らを改めて称えたいと思う。


そして来週こそは通常通りの「のど自慢」が観れる事を切に願って筆を置きたい。